The Film 時を経ても残るもの
フィルムに映像を写し取っていた時代から、
誰でも気軽に写真を加工できるようになった現代に至るまで、
Tojo Photo Studioが信念としているもの。
それは、その人の幸福を念じて写すこと。
家族のカタチや、写真のカタチが変わっていく中でも、
人との繋がりが生み出す幸福は変わらない、
そして時間を経てそれを共有できる幸福は変わらないと信じ続けています。
アナログ写真と呼ばれるもののうち、
最も一般的に用いられているゼラチンシルバープリント(銀塩写真)。
フィルムや印画紙の乳剤面に含まれる銀の粒子が光に反応したものを、
科学反応によって現像することで画像をつくります。
言い換えれば、光が描く像(光画)が写真なのです。
カメラで撮影する
ピントがあっているかをルーペで確認しながら撮影します。
フィルムに光があたり、フィルムの表面の乳剤に反応します。
フィルムを現像する
フィルムの表面で起こった化学反応を増幅させ、明暗が反転した像がフィルムに現れるようにします。
適度に像が現れたら、薬品で反応を停止、定着させます。余計な光に反応しないように暗室で作業を行います。
フィルムを修整する
水洗し、乾かしたフィルムに
直接鉛筆で書き込みを行い、画像を整えます。
引き伸ばし機で焼き付ける
印画紙にネガフィルムを通した光をあて、像を印画紙に焼き付けます。
フィルム同様、適度に像が現れたら、薬品で反応を停止、
定着させる作業を暗室で行います。
スポッティングをする
水洗し、乾燥させた印画紙に
細い筆で最後の修整を行います。
19世紀に誕生して以来、ずっと人々に親しまれ、
また、写真の主流がデジタルとなった今でも、数多くのアーティストに愛され選ばれている銀塩写真。
それは背景に、永い年月をかけて培われた手間暇を掛けた撮影、暗室作業やフィルム修整などの
人の手作業による想いがあるからなのかもしれません。
多くの「手による技術」が経済性や利便性の波に押し流されていく中、
東條會館では「手作業が産み出すモノは時を経ても残る」と信じ、今日でもフィルムでの撮影も続けています。